今回は、放送大学の自然と環境コースの導入科目である、『初歩からの物理』について書いていこうと思います。
放送大学で物理を学びたい方にとっては最初に受けておいた方が良い科目の一つで、物理学を広く浅く学び全体像を掴んで、専門科目へとつなげる科目です。
『初歩からの物理』の概要
公式サイトから科目概要を引っ張ってきました。
科目の概要の調べ方はこちらを参考にしてください。
本科目は「自然と環境コース」が提供する物理系4科目(下記「関連する科目名」参照)への導入としての役割を果たす。対象として自然科学に関心を持つすべての学生を念頭に置き、「物理法則に基づいて自然現象を記述する」見方、考え方を伝える。第1回で物理的自然観を概観し、第2~4回で物理学の基盤である力学の論理と方法、第5~7回で環境問題を含む熱学的自然観、第8~9回では波動現象と場の考え方を扱う。第10~13回は、電気と磁気、電磁波そして相対性理論の初歩を扱う。さらに第14、15回で物質の原子・分子からの成り立ちや、さらにミクロな世界を理解するのに必要な量子の世界の法則を垣間見る。
この科目では大学物理や大学入試(高校物理)でやるような、
微分積分を駆使して答えを出したり、式を立てて文字式をゴリゴリ解いていく
といった能力が試験で求められられることはあまりなくて、
「物理学という学問はどういうものなのか」
「物理学で学ぶ自然現象はどういったものなのか」
といったことをを学び、物理法則に基づいて自然現象を文字や式、文章で表現することに親しむ科目です。
どんな人が対象?
履修状況や理系文系関係なく、物理を学びたいすべての人が対象の授業です。
自然現象を式を立てて表現する過程で数学が出てきますが、高校程度の内容にとどめられています。(高校2年くらいでやる簡単な微分積分の知識くらいまであればおそらく大丈夫)
『初歩からの物理』の単位取得難易度
では、初歩からの物理の単位を取るのはどれくらいの難易度なのでしょうか。
『初歩からの物理』の単位認定試験の平均点
単位認定試験の平均点は、
2018年度1学期で70.2点でした!
2018年度2学期で72.0点でした!
(合格点は60点)
平均点だけで難易度を考えると、
合格自体はそんなに難しくないはず。といった感じでしょうか。
(平均点と難易度についてはこちらでも書いてます。)
実際に試験を受けてみて感じた難易度
実は私、この科目で一回不合格をくらいました。。
勉強する時間があまり取れなかったのと高校時代に物理を勉強していたので、
「『初歩からの物理』とかいう名前の導入科目はヨユーだろ!」
「物理なんて図示して公式たてて計算すりゃ答えが出てくるんだし」
とか考えて舐めていたらこのザマでした。。
試験問題はここには載せれないので説明が難しいのですが、
大学入試とかにあるような物理の問題とは違って、結構本質的なことが問われるといいますか、
「自然現象や物理法則ってこうだよね?」みたいな問題が結構多いです。
なので時間のない方も優先的に放送授業をじっくり聞いて物理法則の本質的な理解に努めてから試験を受けた方が良いとおもいます。(どの科目も授業をじっくり受けることを大学側は想定していると思いますが。)
勉強する時間がない人は・・・。
この『初歩からの物理』は優先的に放送授業を見るなどして勉強した方がいいと思いますが、
あまり時間がない方(直前までやる気がでない方)は、過去問と通信指導の問題を繰り返し解きましょう。
基本的に過去問と出題スタイルはほぼ同じです。
「あっているものを選びなさい」という問題では、答えだけでなく他の選択肢のどこが間違っているのかを覚えたり、
「間違っているものを選びなさい」という問題では。答えの確認だけでなく、合っている選択肢の内容を覚えたりすると、合格がグッと近づくはずです!
『初歩からの物理』の感想
物理法則や自然現象の本質的な理解に近づける良い科目だと思います。
これと『物理の世界』という科目を受講すれば、
専門科目の『力と運動の物理』や『場と時間空間の物理』、『量子と統計の物理』
に進むのが良いと思われます。
一回で単位が取れなかったのが悔しいですが、自分の勉強の仕方の甘さを反省することができました。
文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る
初歩からの物理 (放送大学教材)
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